「船のエンジンは急激に動いたり止まったりする。普段と違う挙動をしているからといって異常だとは限らない。そこが難しい」。2019年2月の「東京デジタルイノベーション 2019」で講演した日本郵船の山田省吾海務グループビッグデータ活用チーム長の言葉を聞いてハッとした。IoT(インターネット?オブ?シング?#28023;─釬簽`タを集められる環境が整ったからといって、そう簡単に「データを分析して異常の予兆を見つけられます」とはならないのだ。

 日本郵船は航海中の船舶の状況を把握するためにIoTを積極的に取り入れてきた企業として知られる。航行中の故障によるタイムロスと無駄なメンテナンス作業を減らすために、機器の状況に応じて最適なタイミングで保守する「CBM(コンディション?ベースド?メンテナンス)」を推進するのが狙いだ。

日本郵船は保有する船舶の約200隻にIoTの仕組みを取り入れている
(写真提供:日本郵船)
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 船舶から衛星通信を通じて航海系や機関系のデータを収集するシステム「SIMS(Ship Information Management System)」?#21462;?#38598;めたデータを陸上の船舶管理者向けに可視化するシステム「LiVE for Shipmanager」を開発し、保有する船舶の約200隻に展開済みだ。

 これらのシステム?#25569;?#38283;で日本郵船が苦労したのは、船舶ごとにデータの名称や単位がバラバラだったことだ。船舶はメインエンジンや発電機など機関系の機器から温度や圧力などのデータを集めるデータロガーを搭載している。そのデータロガーが記録した各種データの名称が、造船所やデータロガーのメーカーによって異なっていたのだ。

 複数の船舶のデータを共通?#20301;?#30436;に集め、横串を刺して比較できるようにしなければデータの活用は進まない。そう?#28608;à?#26085;本郵船は、標準として定めたデータ項目と各船舶のデータロガーのデータ項目を半自動?#24773;v連付けるための支援?#26411;`ルを開発した。200隻のデータを標準データ項目に統一して集められるようにしたのだ。

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